腰痛と肩こりを繰り返す人へ
2026年07月31日
吹田市・江坂で整骨院をしていると、「腰痛と肩こり、両方あるんです」という相談をよく受けます。
「腰が痛いから腰を揉んでもらう」
「肩が凝るから肩をほぐしてもらう」
もちろん、つらい場所を施術することは大切です。
ただ、整体や整骨院で日々さまざまな身体を見ていると、腰痛と肩こりを繰り返している方には、ある共通点が見えてきます。
それは、痛みやコリが出ている場所ではなく、身体を支えている土台に問題があることです。
特に私が注目しているのが「足元」です。
「肩と腰がつらいんです」という患者さん
以前、40代の女性が整骨院に来院されました。
「肩こりもひどいし、最近は腰まで痛くなってきて……。整体にも通っていたんですけど、しばらくするとまた戻るんです」
というお話でした。
肩を触ると確かに筋肉は硬くなっています。腰にも張りがあります。
ただ、そこで「肩が凝っているから肩を緩めよう」「腰が硬いから腰を施術しよう」と考えてしまうと、この方がなぜ繰り返しているのかが分かりません。
そこで立っていただきました。
すると、右足にかなり体重をかけています。
さらに歩いてもらうと、右足の外側へ重心が逃げるような歩き方をしていました。
「普段、立っているときも右足に乗っていませんか?」
そう聞くと、
「そういえば、いつも右足に寄りかかっているかもしれません」
とのこと。
ここに身体の使い方のヒントがあります。
腰痛や肩こりは「結果」として出ていることがある
人間の身体は、肩だけ、腰だけで動いているわけではありません。
足裏で地面を受け、足首が動き、膝を通って股関節へ力が伝わります。
そこから骨盤、背骨、肩甲骨、首へとつながっていく。
つまり、
足元→膝→股関節→骨盤→背骨→肩→首
というように、全身が連動して動いています。
例えば右足に体重が偏れば、骨盤も左右どちらかへ傾きやすくなります。
骨盤が傾いたままでは、身体はそのまま倒れてしまうので、背骨がバランスを取ります。
さらに上半身でも調整が起こり、肩や首の筋肉が頑張らなければならなくなる。
その結果として、腰に張りが出たり、肩こりが強くなったりするわけです。
この場合、腰痛と肩こりを別々の症状として考えるより、身体全体のバランスが崩れた結果として出ている症状と考えたほうが、施術の方向性が見えやすくなります。
整骨院で最初に足元を見る理由
整体というと、骨盤矯正や背骨の調整をイメージする方も多いと思います。
もちろん、骨盤や背骨の状態を確認することも重要です。
しかし、その前に土台が安定しているかを見なければなりません。
家をイメージすると分かりやすいでしょう。
土台が傾いているのに、上だけをまっすぐにしても安定しません。
身体も同じです。
足裏の接地が不安定なのに、上半身だけ「姿勢を良くしよう」と頑張っても、どこかに無理がかかります。
だから私は、整骨院で身体を評価するときに足元から確認します。
足の向きはどうか。
左右どちらに体重が乗っているか。
足首はしっかり動くか。
膝が内側や外側へ流れていないか。
股関節は左右同じように動くか。
こうした細かな部分を確認していくと、その方が普段どのように身体を使っているのかが見えてきます。
肩を揉んでも戻る人に共通すること
肩こりが強い方の場合、肩の筋肉が硬くなっていることは珍しくありません。
しかし、硬いからといって、そこが原因とは限りません。
例えば足元が不安定な人は、立っているだけでも身体を支えるために上半身の筋肉を使います。
肩周りの筋肉が本来の役割以上に頑張れば、当然疲れます。
そこで肩だけを整体で緩める。
一時的には軽くなる。
でも、立ち方や歩き方が変わっていなければ、また肩は頑張ることになります。
「整体を受けた日は楽なんですけど、また戻るんです」
という方がいるのは、こういう身体の使い方が残っているからかもしれません。
施術者としては、ここを見逃したくありません。
腰痛も「腰だけ」を見ない
腰痛の場合も同じです。
腰が張っているからといって、腰だけが頑張っているとは限りません。
股関節の動きが悪ければ、その分を腰が代わりに動かすことがあります。
足首が硬ければ、歩くときの衝撃を膝や股関節、腰が受けることもある。
座りっぱなしの生活が続けば、股関節周りが動きにくくなり、立ったときに骨盤が安定しない方もいます。
吹田市・江坂ではデスクワークをされている方も多く、仕事中は何時間も座りっぱなしという話をよく聞きます。
さらに通勤ではスマホを見て、帰宅してからも座ってテレビやスマホ。
身体を動かす時間が少ないまま、一日が終わってしまう。
この生活が毎日続けば、身体の使い方に偏りが出るのは当然です。
だから整骨院で腰痛を施術するときも、腰だけではなく、普段の姿勢や歩き方まで確認する必要があります。
「姿勢を良くしよう」と頑張りすぎない
もう一つ、肩こりや腰痛の方に多いのが、姿勢を意識しすぎることです。
「猫背が悪いと言われたので、ずっと胸を張っています」
こんな方もいます。
しかし、足元が安定していない状態で胸だけ張ると、腰を反らせたり、肩に力が入ったりすることがあります。
一見すると姿勢は良く見える。
でも、本人はかなり疲れている。
これは自然な姿勢とは言えません。
私が整体で目指したいのは、頑張らなくても立っていられる状態です。
足元が安定する。
骨盤が自然に起きる。
背骨が無理なく伸びる。
肩の力が抜ける。
この順番で身体が整っていけば、「姿勢を良くしよう」と意識しなくても、結果的に姿勢が変わっていきます。
施術後の「戻り方」まで見る
整骨院で施術をしていて、私が特に大切にしているのが施術後の確認です。
施術直後に立ってもらうだけではなく、歩いてもらいます。
なぜなら、施術によって身体が整っても、歩き始めた瞬間にいつものクセが出る方がいるからです。
例えば、
「施術後は左右均等に立てている」
それでも歩き出すと右足に体重が偏る。
これでは、日常生活に戻ったときに身体も元の状態へ戻りやすくなります。
そのため、立ち方だけでなく、歩き方まで確認する。
これが整体・整骨院で全身を見ていく意味の一つだと考えています。
身体の「クセ」を見つけることが改善への第一歩
腰痛や肩こりを繰り返している方にとって重要なのは、「どこが痛いか」だけではありません。
なぜ、そこに負担が集まっているのか。
ここを考えることです。
片足に体重をかける。
足を組む。
長時間座る。
歩く時間が少ない。
スマホを長時間見る。
こうした何気ない習慣が毎日積み重なり、身体のバランスを少しずつ変えていきます。
だからこそ、整骨院や整体では施術だけで終わらず、その方の生活や身体の使い方まで確認することが大切になります。
腰痛と肩こりをまとめて考えるなら、全身を見る
腰痛と肩こりが同時にあると、「腰は腰、肩は肩」と考えてしまいがちです。
しかし、身体はそんなに単純に分かれていません。
足元のバランスが崩れれば、その影響は上へ伝わります。
股関節の動きが変われば、骨盤の動きも変わる。
骨盤が変われば、背骨の使い方も変わる。
そして最終的に肩や首へ負担が集まることもあります。
吹田市・江坂で整骨院を続けていると、腰痛や肩こりで悩んでいる方ほど、「痛い場所だけを何とかする」という考え方から一度離れてみることが大切だと感じます。
整体で身体を整えるなら、肩や腰だけではなく、足元から全身を見る。
そして、施術によって整った身体を日常生活でどう使うかまで考える。
私はこの積み重ねが、腰痛や肩こりを繰り返しにくい身体づくりにつながると考えています。
「肩が凝っているから肩が悪い」
「腰が痛いから腰が悪い」
それだけでは説明できない身体の問題は、実際の整骨院の現場でたくさんあります。
もし整体に通っているのに何度も同じ症状を繰り返しているなら、一度「痛い場所」ではなく、足元から身体全体の使い方を見直してみる。
それが、今までとは違う改善のきっかけになるかもしれません。







