腰痛って、腰だけの問題じゃないんですよ
2026年02月13日
― 江坂で毎日患者さんを見ていて思うこと ―
「別に重たい物を持ったわけじゃないんですけどね…」
腰痛で来られる方が、だいたい最初にこう言います。
確かに、昔みたいに力仕事をしている人は減りました。
その代わり、一日中座っている。
これが今の腰痛の一番の背景だと、私は感じています。
吹田市・江坂はオフィスも多くて、
朝から晩までパソコン、移動中はスマホ。
腰を動かす時間より、固めている時間のほうが圧倒的に長い。
「夕方になると腰が重だるい」
「朝、立ち上がる瞬間が一番怖い」
こういう声、本当に多いです。
でも、ここで一つはっきり言っておきたいのは、
腰痛=腰が悪い、ではないことがほとんどなんですよね。
年齢や姿勢のせい、だけにしてしまうのはもったいない
「もう年なんで…」
「姿勢が悪いのは自覚してます」
そう言われると、「まあ仕方ないですね」と言いたくなる気持ちもわかります。
でも、現場で体を触っていると、もう少し違う景色が見えてきます。
腰が痛い人ほど、
・足がうまく使えていない
・股関節が動いていない
・呼吸が浅い
このどれか、もしくは全部が当てはまることが多い。
身体って、使えない場所があると、
使えるところが無理してカバーするんです。
その“無理役”を引き受けやすいのが、腰。
だから腰痛は、
「腰が弱い」のではなく
「腰に押し付けられている」状態だと私は思っています。
まほろばが最初に見るのは、腰じゃありません
初めて来られた方は、ちょっと意外に思うかもしれません。
腰痛で来ているのに、
「じゃあ、まず立ってみてください」
「そのまま少し歩いてもらっていいですか?」
そんなところから始まります。
実際にあった会話ですが、
「先生、腰見ないんですか?」
「あとで見ますよ。その前に“なぜ腰が頑張ってるか”を知りたいんです」
そう答えると、だいたいキョトンとされます(笑)
でも、歩き方や立ち姿を見れば、
腰に負担が集まっている理由はかなり見えてきます。
腰を触らなくても、腰がラクになる理由
当院は、いわゆる電気や流れ作業のマッサージはほとんど使いません。
基本は手で、動きを見て、反応を感じながら調整します。
腰痛の方でも、
・足首
・股関節
・肩甲骨
を触っているうちに、
「あれ? 腰さっきより楽です」
と言われること、正直珍しくありません。
これは魔法でもなんでもなくて、
腰が代わりに頑張らなくてよくなっただけなんです。
「腰だけ揉んでも戻る」には、ちゃんと理由がある
腰の筋肉をほぐすと、一時的には気持ちいい。
それ自体は否定しません。
でも、
重心がズレたまま
歩き方が変わらないまま
座り方も同じまま
この状態なら、また腰が頑張らされます。
実際、
「前の整骨院ではその場では楽だった」
という人ほど、戻りが早い傾向があります。
だからまほろばでは、
足首 → 膝 → 股関節 → 骨盤 → 背骨
この流れを必ずチェックします。
腰だけが単独で悪くなるケースは、正直かなり少ないです。
腰痛と足指? 関係ないようで、かなり深いです
「腰痛なのに、なんで足を触るんですか?」
これもよく聞かれます。
足指が使えないと、
地面を“踏めない”
↓
バランスが取れない
↓
身体の上の方が不安定になる
↓
腰が必死に支える
この流れ、実際かなり多いです。
足指を軽く調整して、
「もう一回立ってみてください」
と言うと、
「え、立ちやすい…」
と戸惑う人、結構います。
足元が安定すると、腰は黙ります。
靴の話をすると、だいたい驚かれます
腰痛と靴。
一見、関係なさそうですよね。
でも、靴が合っていないと、
足が中で遊ぶ
↓
足指が使えない
↓
アーチが潰れる
↓
重心が乱れる
↓
腰に負担
この連鎖、現場ではよく見ます。
靴紐の結び方を変えただけで、
「歩くの楽です」
と言われることもあります。
正直、派手さはないですが、効果は地味に大きいです。
痛みが取れても、再発する人の共通点
それは、使い方が変わっていないこと。
施術後に、
立ち方
座り方
立ち上がり方
を一緒に確認します。
「ここで腰、無意識に反ってますね」
「この瞬間、腰で立ち上がってます」
こうやって自分のクセを知るだけでも、体は変わります。
筋肉は、正しい動きを覚えると案外素直です。
呼吸と股関節、ここも腰痛では外せません
呼吸が浅い人、多いです。
特にデスクワーク中心の方。
呼吸が浅いと、体幹が不安定になり、腰が支点になります。
結果、腰が疲れる。
また、股関節が固い人も要注意。
本来、股関節がやるべき動きを腰が代行します。
腰痛の人の股関節、
触ると「動いてないな…」と感じること、かなりあります。
最後にひとつだけ
腰痛は、
「腰を治す」より
「腰が頑張らなくていい体に戻す」
ほうが、結果的に早いことが多いです。
まほろば鍼灸整骨院では、
足元から全身を見て、
今その人に必要な調整だけをします。
長年腰痛と付き合ってきた人ほど、
一度、視点を変えてみてもいいかもしれません。
「もう仕方ない」と思う前に、
体の使い方、まだ変えられる余地はあります。
江坂で、そんな相談を毎日受けています。
腰痛が「慢性化しやすい人」に共通する身体の特徴
日々、腰痛の相談を受けていて感じるのは、
「痛みの強さ」と「身体の状態」は、必ずしも比例しないということです。
強い痛みを訴える方でも、身体全体の使い方を少し調整するだけで、意外なほど変化が出るケースがあります。
一方で、痛み自体はそこまで強くないのに、何年も腰痛を繰り返している方もいます。
この差はどこから来るのか。
施術を通して見えてくるのは、筋肉そのものより“身体の連動性”の問題です。
腰は「結果として」痛くなる場所
解剖学的に見ると、腰部(腰椎周囲)はもともと非常に安定性が求められる部位です。
本来は大きく動く場所ではなく、上半身と下半身の力を“伝える中継地点”のような役割を担っています。
ところが、
-
股関節の可動域が低下している
-
足関節(足首)が固まっている
-
体幹を支える筋群がうまく働いていない
こういった状態になると、動きの逃げ場がなくなり、
結果として腰が動かされ、負担を受け続けることになります。
現場でよく見るのは、
**「腰が悪い」のではなく、「腰しか動いていない身体」**です。
慢性的な腰痛に多い“感覚のズレ”
もうひとつ特徴的なのが、身体感覚のズレです。
慢性的に腰痛を抱えている方ほど、
-
自分がどこで立っているのか分からない
-
重心がどこにあるか意識できない
-
足の裏の接地感が薄い
といった状態が見られます。
これは筋力不足というより、感覚入力の問題です。
足裏や足指からの情報がうまく脳に伝わらないと、
身体は無意識に安定を求め、腰周囲の筋肉を緊張させ続けます。
結果、腰は常に「守る側」「支える側」に回り、疲労が抜けにくくなります。
画像検査で異常がなくても痛みが出る理由
「レントゲンやMRIでは異常なしと言われました」
この言葉も、非常によく聞きます。
ただ、画像検査は構造的な問題を確認するためのものであり、
動作や連動性までは映し出せません。
実際、施術中に感じるのは、
-
動き始めだけ腰が緊張する
-
特定の角度でだけ痛みが出る
-
呼吸のタイミングで腰が固まる
といった、動作に伴う反応です。
これらは静止画像では判断できず、
実際に立つ・歩く・屈むといった動作の中で初めて見えてきます。
腰痛と自律神経の関係について
デスクワーク中心の生活では、
交感神経優位の状態が長く続きやすい傾向があります。
緊張状態が続くと、
-
呼吸が浅くなる
-
横隔膜の動きが小さくなる
-
体幹の安定性が低下する
この結果、腰部の筋緊張が慢性化しやすくなります。
施術中、呼吸が深く入るようになると同時に
「腰がふっと軽くなる」と表現される方もいますが、
これは珍しい反応ではありません。
「鍛える前に整える」という視点
腰痛対策というと、
筋トレやストレッチを頑張ろうとする方が多いですが、
順番を間違えると、かえって腰に負担がかかることもあります。
まず必要なのは、
-
動くべき関節が動いているか
-
支えるべき場所が支えているか
-
感覚がきちんと入っているか
この土台を整えた上で、
初めて筋力トレーニングが生きてきます。
腰痛がなかなか改善しない方ほど、
「努力が足りない」のではなく、
方向が少しズレているだけというケースも少なくありません。
身体は、使い方次第で変化する
長年腰痛があると、
「もうこのまま付き合うしかない」と思ってしまいがちです。
ですが、身体は習慣の影響を強く受けます。
立ち方、座り方、歩き方。
これらが少し変わるだけでも、負担のかかり方は変化します。
施術とは、そのきっかけを作るもの。
最終的に身体を変えていくのは、日常の使い方です。
腰痛を「年齢のせい」「仕方ないもの」と決めつける前に、
一度、自分の身体の使われ方を見直してみる価値はあると思います。
江坂という街で、
そうした相談に向き合う日々が続いています。







