交通事故の首の痛み『むちうち』について②

2017年06月22日

こんにちは吹田江坂のまほろば鍼灸整骨院です(о´∀`о)
 以前のブログにも記載しましたが、今回もむちうちに関するお話です。むちうちは交通事故で追突されたときに頻発する首の痛み・不快感を示す病態です。後ろから追突された瞬間、首は激しく後ろにしなり、次にその反動で大きく前に倒れるという動きを強制されます。この瞬時に起きる激しい動きが首に大きな負担ををかけ、むちうちとなるのです。一口にむちうちと言っても様々なタイプがあり、医学的には一般的に5つのタイプに分類されます。今回はこの5つのタイプのむちうちについてご説明します。
     
①頚椎捻挫型
頚椎とは首の骨のことです。衝突の衝撃で首が激しく動いた際、骨の周りの筋肉や靭帯などが傷ついてしまうタイプむちうちです。むちうちの約80%はこのタイプに該当すると言われます。比較的軽度なむちうちとされていますが、首の筋肉の間には肩や腕に繫がる血管や神経があり、それらが傷ついている恐れもありますので、油断は禁物です。
②神経根症状型
頚椎からは脳と体をつなぐ多くの神経が出入りしています。頚椎が変形してしまい、この出入口が狭くなることで発生するむちうちです。体の様々な場所の鈍い痛みや痺れがこのタイプのむちうちの特徴です。
③頚部交感神経刺激症状型
頚椎からは交感神経という自律神経が身体中に広がっています。これらは無意識に体を調節している神経です。この神経が傷ついてしまうのがこのタイプのむちうちです。このタイプでは頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気などを引き起こす恐れがあります。
④脊髄症状型
頚椎の中には脊髄という神経の束が通っています。この脊髄が傷ついてしまうのがこのタイプのむちうちです。このタイプのむちうちでは下半身のしびれや内臓の不調(下痢、便秘、頻尿など)を引き起こす恐れがあります。
⑤脳脊髄液減少型
脳と脊髄は、硬膜という容器の中で脳脊髄液という液体に浮かんでいます。硬膜に傷がつき、脳脊髄液が漏れ出してしまうのがこのタイプのむちうちです。このタイプでは脳にまで影響が及ぶため、様々な症状を引き起こす恐れがあります。症状の詳細についてはあまりにも多種多様なためここでは割愛させて頂きます。
      
一口にむちうちと言っても実に色々なタイプがあることをお知り頂けたでしょうか?そしてむちうちの怖いところは、症状が時間差で現れることが多いという点と、レントゲンなどで見つけにくいという点です。交通事故に遭われた際、多くの方は驚きや興奮で痛みを感じにくい状態にあります。当日はなんとも無かったけど翌朝首が動かなかったというようなお話はよくお伺いします。また、上記の②〜⑤のタイプでは首に痛みを伴わないケースもあり、むちうちが原因と気づかないことも考えられます。
万一、交通事故に遭われた際は、少しでも異変を感じたらできるだけ早く医療機関を受診下さい。
当院では、丁寧な問診と患者様のお身体全身の状態を診させて頂くよう心掛けております。レントゲンやMRIで異常無しと診断されても、不調を感じられるようであれば迷わずご来院下さい。交通事故に伴う保険会社との話し合いなどもご不明な点がございましたら気軽にご相談下さい。
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